真田幸村の謀略

良い例を出した次になんだが、時代小説は大抵ガッカリする作品が多い。
コレもその一つだ。
なんと大阪夏の陣で生き残った幸村は、徳川を滅ぼしてその後の日本を西軍大名に割り振ると、自分は九度山で再び隠遁生活を…ってそれじゃ坂本竜馬じゃん！
という、底の浅い「もしも本」は真面目に書くほど痛々しく見えるお手本。
真田は勝っちゃダメなんだってば！
甲子園決勝でもうちょっとのところまでいった日本文理が負けて爽やかだったみたいに、全力を出したことに意味があるのであって、真田は勝っちゃったらダメなのー！（決勝戦マジ感動しました何アレ）
真田好きとしては、大坂の陣で家康を倒すのはむしろ勧善懲悪にすら見えるし、真田を勝たせたいのは山々なんだけど、勝っちゃうとどうも釈然としなくなる。
そして、勝っちゃったら確かに幸村は隠生しちゃう気がする。だって彼は勝負師だから。
でも書き方がね?!
家康に勝つなんてそんなハードカバー一冊で書き切るお手軽な内容じゃないし!!
そんな「ミスユニバースになる方法」を「あと５キロ痩せる方法」みたいに書かないで欲しい。
ちなみに伊達も出ていたが、夏の陣における伊達と真田の戦いも、幸村の娘が二代目小十郎に見染められたからわざと伊達が道を開けて徳川本陣まで通してやった、というとんでもない筋書きになっていた。
そんな軽い理由で助けたら片倉家断絶だってば（滝汗）