家康と幸村

阿見宏介著な幸村本。
いきなり大坂・冬の陣から話が始まってるので
ちょっとのけぞった。だってここまでの過程が
長いのであって、こんなニッチもサッチも行かない
ところまで来たらすぐ話が終わってしまうではないか。
で、どうしたかというと、ところどころ回想シーンを
織り交ぜて話を展開していた。
家康の回想も混ざっていたが、ひたすら真田を
恐れるという世にも小心な家康で、笑えてしまった。
大坂の陣では、幸村の叔父・信尹が幸村の説得に
当たったことが有名だが、信尹も真田一族だからって
幸村と頭脳戦しちゃったのが、目新しいといえば
かなり斬新な冬の陣でした（プププ…）
幸村モノには珍しく、佐助や才蔵など忍系は出て
こないで、家臣達が充実していた。どっこい私は
十勇士は言えても家臣達はよく判らないので
あまり感銘を受けなかったのだが…（－－；

家康の、かなり一方通行名真田意識過剰ぶりが
一番面白いと思った点だが、こういう展開でしか
幸村のスゴさを語れないのはちょっと悲しいよね…

異戦国志完結

読み終わりましたー！

異例の速さで読了ですよ、
まぁまぁ面白かった！

全13巻の最後の一章で思わぬ巻き返しが
あって驚いたけど、なかなか楽しめた。
そりゃーところどころ気に入らない人間の
動かし方はあったし、色々中途半端で終ってたけど、
まぁ…楽しめたかな。

兄は、知り合いをなで斬りしなきゃならなくなったら
部屋の隅でぷるぷるしたまま、以降は登場シーンが
なくなってしまってすごく気になったし、
父の死に方も納得行かないし、
弟の死に方なんて更に納得行かなかったけども、
まぁ…まぁね、政宗最後だけ活躍してたし（笑

あとは、人物的に好感が持てるから最後まで生き残るとか
納得した死に方が出来るとか、必ずしもそうとは限らない
あたりが諸行無常？読んでる方はイライラしてたまった
もんじゃないんだけどね（－－；
12巻ではもしかして黒田官兵衛が主役かと疑ったが、
思った途端に老衰というのがなんとも切なく…

まぁ、前半６巻くらいまではオススメですｖ

臥竜の天

来年の大河ドラマの原作、ということで一部で話題を
呼んでいる火坂雅志の政宗本…ということで
ちょっと楽しみにしてて読んでみたのだが…

こんなに政宗を好きじゃなさそうな
作者が書いた政宗本は初めてだ。


だってさ、偉人とはいえ人間なんだから多少の
欠点はあるにしたって、あまりにも欠点だらけで
美点を書ききれてないんだもん。

まぁ、政宗のオレサマで野心家で
抜け目がなくていくつになっても
諦めが悪いところはよく表現されていて、
改めてコイツの家臣やってた小十郎って偉大だよなぁとか
私は絶対部下になれないとか色々考えたけど、
やっぱり政宗って扱いづらい、ぶっちゃけ上司として最悪。
なまじ実力があるから、夢ばかりじゃなくたまに
夢を現実にさせて部下を心酔させ、信じきった
ところで５割増で苦労が降って来る…と、もうマルチ商法?!
周囲がいかにも彼の野望に振り回されてて可哀相なお話でした。

あー…でも義姫がいじわるな継母で喜多がいじわるな姉で、
みたいな愛姫＝シンデレラという構図にちょっと笑えた。
さすが大河の原作書くような作家は正妻が慎み深いな！
（いや愛姫に問題があるというよりその構図が…）

異戦国志・５

絶賛読書中の仲路さとる著「異戦国志」、
やはりといおうか、忠勝にお持ち帰りされた後
兄は小松と結婚してしまった。
徳川に命を助けられたので、恩を返すために
真田とはたもとを分かってしまったのだ。
そして、５巻でやっと兄弟対決になった。
章のタイトルが「幸村と信之」という、既に
マニアにはそれだけで楽しいタイトルだったが、
内容は更にとんでもなく凄かった
（でもなんで弟が先なのかそこだけは気に入らない…）

徳川対真田の戦いになった時、幸村はまだ10代の
若造のクセに一軍を率いて家康本陣まで突っ走った。
それだけでもすごいのに、忠勝と対峙してまともに
戦い、かつ忠勝が劣勢になったら、そこに兄が
割って入ったのだ（※色々問題があります）

さてこっからが本題。
兄とも戦場で会えば戦う決心をしていたにもかかわらず、
いざ兄の顔を見た途端、なんと幸村は

泣きながら逃げ出してしまったのだ。

えぇえええええええ!?!
ありえなくね!?
つか、ありえなさすぎじゃね!?!
乙女すぎねぇ？（馬に甲冑だけど）
呆然として、しばし考えこむ私。
しかし、考えれば考えるほどじわじわモエてくるではないか。

兄の無事な顔を見た途端、感極まって泣きながら逃げる弟！
超かわいくね？
やっべぇよ兄おっかけちゃうよ！
実際には忠勝が討ち取られるのを防ぎ、そして
今度は逆に忠勝が弟を討ち取ろうとするのを防いでたけど、
実際には追っかけってて抱きしめたかったはずだ。

ぎゃー弟かわいー！
まだ19歳だもんね、仕方ないよ。

なんか…忠勝に拉致される兄に引き続き、
兄の顔を見てなきながら逃げる弟というのも
かなり目新しくて驚いた。

…もしかして腐女子狙い本？

異戦国志・１

仲治さとる著「異戦国志」に真田が
出ているというので早速読んでみた。
まだ１巻読み始めたばかりなのだが、
不覚にもモエ過ぎてしまった。
話は、本能寺で信長が生き残ったら、
織田・豊臣・徳川の三つ巴がどうなるか、を
シミュレーションした歴史モノなのだが、
１巻目から真田がステキに活躍している。
兄弟仲も良いｖ （←ここ大事）
上記の三つ巴の中で真田は、というか父は豊臣に
着いていくことを決心するのだが、その時、
信幸兄上が果敢にも忠勝に一騎打ちを挑む。
「俺が死んでも源二郎がいる！」とかいいこと
言っちゃって、かなり盛り上がっていたのだが、
いかんせん徳川の精鋭にはかなわない。
退路をふさいで徳川の進行を食い止めてみたが、
どうにも自分は死ぬしかない状況になってしまった。
そこで忠勝が自分と一騎打ちの提案をよこした。
勝ったら部下全員の命を助けてくれるらしい。
兄も武士なのでそこは粋に感じて本気で戦ってみたが、
なにしろ相手は戦国最強。兄の槍が忠勝の頬を
かすめたのに対し、忠勝の槍は兄の脇腹にヒット。
死にはしなかったので、その武勇にほれ込んだ忠勝、
なんと意識のない兄をお持ち帰りしてしまったではないか。

ぎゃー！
忠勝に拉致される兄上!!!
いまだかつてないこの胸のトキメキは何!?
兄がとらわれの姫役!?!
もしかして兄弟仲の良い弟が
助けに行っちゃうのか!?!
何その新しい展開!?!!!
やっべぇモエた！
モエつきた!!!

どうせ忠勝は、無傷伝説持ちの自分にほっぺだろうと
かすり傷だろうと一太刀浴びせた兄を認め、
「その武勇に惚れこみ、我が娘の婿に
なってくれ」とかいう展開になるのだろうが、
絶対この時の忠勝は
「我が婿になってくれ」
と言いたかったに違いない。
（妄想暴走中）

や～ん、続き気になる～織田も豊臣も徳川もどうでもいい。
兄が忠勝に拉致られた後のエピソードを早く読みたい。
楽しすぎる…!!!